[原子力産業新聞] 2014年10月16日 第2739号 ＜4面＞

鉄中の水素を中性子で観察　Ｊ‐ＰＡＲＣで

日本原子力研究開発機構と東北大学はこのほど、Ｊ―ＰＡＲＣの大強度中性子を利用して、高温高圧下で鉄中に高濃度に溶けた水素の状態を観察することに成功したと発表した。

金属中に溶けた水素は、材料強度を弱めるなど、機械的特性を引き起こすことが知られており、Ｊ―ＰＡＲＣの高温高圧専用ビームライン「超高圧中性子回析装置」（ＰＬＡＮＥＴ）を用いた本成果が、今後、各種鉄鋼材料の高品質化・高強度化に向けた研究開発や、地球内部のコアに存在する鉄の研究に寄与することが期待できそうだ。

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