高純度回収実証プラントも 原子力機構 レアアースの分離・精製

日本原子力研究開発機構は10月30日、低コストでかつ迅速な放射性廃液浄化技術「エマルションフロー法」を用いて、光学ガラス廃材などから、純度99.999%(ファイブナイン)で、レアアースを分離・精製することに成功したと発表した。光学ガラス廃材には、ランタン、ガドリウムなどのレアアースが多く含まれており、これらを回収・リサイクルすることで、資源の有効活用につながると期待される。

「エマルションフロー法」は、溶媒抽出の一種で、かくはんなどを行わず、ポンプ送液のみで水と油を乳濁状態(エマルション)にまで混合し、抽出溶液内の流れの変化を利用して、重力分離を待たずに水と迅速分離する技術だ。排水に脂分を混入させず環境にもやさしい。

本技術の実用化に向けて、貴金属回収などを行うアサカ理研では、研究開発拠点をいわき市に建設し、レアアースを高純度回収する実証プラント試験を進めている。


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