新規規制要件等で意見交換 核燃料ネットワークが韓国で総会

11月18日から20日までの3日間、第12回世界核燃料安全ネットワーク(INSAF)が韓国釜山市のパラダイスホテルにおいて、世界8か国9企業から約30名が出席し開催された。

初日18日は、ホスト国の韓国電力公社ニュークリアフュエル(KNF)のチュル・ジョ・パク副社長、ブラジル原子燃料公社(INB)のマルシオ・アドリアノ・コエリョデシルバ総裁の開会挨拶の後、パク副社長とコエリョデシルバ総裁が共同議長に選出された。

引き続き、招待講演として、韓国原子力環境公団(KORAD)のジョーワン・パク理事から韓国の放射性廃棄物の管理状況、世界原子力協会(WNA)のサージ・ゴーリン産業協力部長から核燃料サイクル施設に関するWNAの活動について報告が行われた。

その後、翌19日まで、韓国、ブラジル、アルゼンチン、米国、フランス、スペイン、中国、日本からの各参加者から核燃料サイクル施設の安全に関する報告と活発な意見交換が行われた。

福島第一原子力発電所の事故後の対応については、前回(2012年3月フランス・リヨン)に引き続き、フランス、中国、スペイン、米国からストレステストの実施状況や規制強化対応状況、日本から事故後の新規制体制や追加・強化された規制要求概要と、ウラン加工事業者の対応状況等について報告があった。

また、ブラジルからIAEAが行っている核燃料施設の安全評価(SEDO)の受審査状況、米国から安全文化醸成に関する活動状況、技術的な事項について、韓国、ブラジル、アルゼンチンから放射線モニタリングシステム、燃料加工施設のバイオアッセイプログラム、液体廃棄物処理の新システム等の報告等があった。

また、3日目の20日は、慶州市(キョンジュ市)月城(ウォルソン)原子力環境管理センターの中低レベル放射性廃棄物処分施設を見学した。

INSAFは1999年9月に発生したJCO事故を契機に、核燃料事業者が安全に関する良好事例等を交換し、安全の重要性に関する認識を共有し、さらに向上させることを目的として2000年4月に設立された核燃料事業者の安全ネットワークである。これまでに東京(日本)、パリ(フランス)、シアトル(米国)、ソウル(韓国)、サラマンカ(スペイン)、リオデジャネイロ(ブラジル)、コロンビア(米国)、成都(中国)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、東海(日本)及びリヨン(フランス)で総会を開催している。次回INSAF総会は2015年ブラジルで開催される予定である。


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