放射性Csを90%超回収 原子力機構 焼却灰を粉砕、塩酸で溶解

日本原子力研究開発機構は14日、放射性セシウムを含む下水汚泥焼却灰を、ナノレベルに粉砕し、塩酸で溶解することで、90%以上を回収することに成功したと発表した。

今回の研究では、様々な酸溶液により溶出された放射性セシウムの濃度と、鉄などの元素濃度を分析した結果、放射性セシウムは、主に鉄酸化物に保持されて溶け出し、一部の鉄酸化物は、ケイ酸塩鉱物により覆われているため、溶解しないことを解明。これに着目し、灰を数100ナノmの細かさに粉砕して、塩酸溶液で溶解することで、放射性セシウムの回収は、粉砕前は70%から90%以上に向上した。

本成果は、原子力災害に伴う放射能を含む廃棄物の減容に貢献するものと期待している。


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