選定の要件・基準 具体化へ 地層処分WG検討 「科学的有望地」で

総合資源エネルギー調査会の地層処分技術ワーキンググループ(委員長=杤山修・原子力安全研究協会処分システム安全研究所長)が8日開かれ、高レベル放射性廃棄物の処分地選定に向け、科学的により適正が高いと考えられる地域「科学的有望地」の要件・基準について検討を開始した。

これに先立ち、同調査会の放射性廃棄物ワーキンググループは、11月20日の会合で、「科学的有望地」に関し、最終処分法で定められた文献調査との関係、検討手順の全体像などを示した上で、技術的観点からの検討を、処分技術ワーキンググループに諮ることを確認している。

8日の処分技術ワーキンググループでは、原子力発電環境整備機構が、(数万年以上)と建設・操業時(数十年)に大別して、処分地安全性確保の観点から、「科学的有望地」選定の要件を整理した。埋設後長期間の安全性確保については、火山活動、断層活動などの天然現象に加え、鉱物資源採掘といった人為事象も考慮しており、地下施設空間領域としては、「地下300m以深に10平方km程度の平面的広がりを持つ地下空間領域が確保できること」を、「好ましい要件」にあげている。

一方、輸送時の安全性としては、定常的な重量物輸送が行われることから、港湾から処分場までの専用道路設置が可能なことなどを、「好ましい要件」としてあげている。


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