Sr分析の新システム運用へ 福島大

福島大学を中心とする研究チームは11月27日、放射性物質のストロンチウム90を迅速に分析する新システムを開発し、近く福島第一で運用が開始されると発表した。ストロンチウム90の分析には、長時間の化学処理、熟練技術が必要とされ、最短の方法でも約2〜4日を要していたが、新手法では、検出下限値が1ベクレル/リットルを超える条件で分析する淡水試料は、約30分程度で測定でき、適用範囲の拡大で分析の効率化が期待される。

研究チームは、微量元素の測定に用いられる高周波誘導結合プラズマ―質量分析装置(ICP―MS)と呼ぶ分析機器を基軸として、装置内の測定元素が通過する2か所にストロンチウム認識機能を備えることで、段階的にストロンチウムだけが集まるシステムを構築し、8〜11月、地下水バイパス水の模擬試料などを用いて実証試験を重ねてきた。


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