体内の分子 PETで可視化 放射薬剤使い

分子イメージング研究センターでは、外からは見えない体内での生命活動を画像化するための世界最高水準の技術と高性能な装置を備えている。日本初のPET装置も放医研で開発された。

特定の分子に付着しやすく作られた微量の放射線を出す「放射薬剤」を注射すると血液と一緒に組織や臓器に流れ込んでいく。放射薬剤が体内の対象分子に付着して集まった部分からは多めの放射線が出ており、それをPET装置でとらえ見たい分子が特定できる。

がん細胞の場合は正常細胞より多量の糖を消費するため、糖によく似た放射薬剤で患部を特定する。さらに極小のがんを発見したり悪性度を見極めたりするための研究にも励んでいる。

意思決定や身体機能に重要な役割を持つがそれ自体に動きがない脳の研究でも、脳内の分子の働きを確認できる分子イメージングは有効だ。


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