ヘイシャムA−1号機、運転再開 英国

英国の商業炉16基中15基を所有するEDFエナジー社は11日、ボイラー機器部で発見された亀裂により昨年6月から停止中だったヘイシャムA原子力発電所1号機(AGR、62.5万kW)の運転を10日付けで再開したと発表した。同社が提出した安全性証明文書を原子力規制局(ONR)が独自に評価した結果、再稼働が認められたもの。

ヘイシャム原発の設計では圧力容器を取り囲んで8台のボイラーが据え付けられており、ボイラー内でコイル状に巻かれたチューブの中心部にあるボイラー・スパインはこれらの重みを支える役割を担っている。2013年10月の定検時にボイラー・スパインの超音波検査で異常を検出したEDF社は当該ボイラーを切り離して同炉の運転を昨年初頭に再開したが、昨年6月の詳細点検でボイラー1台のスパイン部に亀裂を確認。同型設計の同2号機とハートルプール原発の2基でも詳細点検を行うため、昨年8月から停止する措置を取っていた。

詳細点検の結果、これら3基のボイラー機器には異常がなく、3基は昨年11月に運転を再開。ヘイシャムA1号機の安全性についてもONRは、当該ボイラー機器を切り離した安全運転の継続をEDF社が実証したとし、満足の意を表明している。


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