[原子力産業新聞] 2015年1月29日 第2752号 ＜2面＞

新たな非破壊元素分析法開発　Ｊ―ＰＡＲＣ

日本原子力研究開発機構はこのほど、首都大学東京と共同し、大強度陽子加速器施設「Ｊ―ＰＡＲＣ」の物質・生命科学実験施設で得られる世界最高強度のパルス中性子を用いることで、２つの非破壊元素分析法を融合した新しい分析法の開発に成功したことを明らかにした。

開発した分析法は、特に放射性物質試料や「はやぶさ」などの貴重な試料の分析に有効と考えられ、これまで得られなかった高精度な元素情報をもとにした研究の進展が期待される。

原子力分野での放射性物質をはじめ、「はやぶさ」の試料のような科学的に重要な試料や希少価値の高い試料を分析する際に非破壊で分析する方法は欠くことの出来ないツールとなっている。それらの試料からは多くの研究成果が得られることが期待されるが、複雑な構成元素を持つ試料の場合には分析出来ないことも多いため、非破壊分析法のブレークスルーが切望されていた。

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