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原子力委が畑村氏にヒアリング 福島第一事故に関し畑村洋太郎・東京大学名誉教授は1月28日の原子力委員会で、「福島事故に学ぶ」と題した発表を行った。原子力委員会が原子力利用の「基本的考え方」について検討するためのヒアリングの第1回となる。政府事故調査委員会の委員長を務めた同氏は、原子力事故に関し、全てを考え尽くしたと思うのは傲慢で、考えても気づかない領域が残るもので、絶対安全はありえないとし、防災準備に凝り固まりすぎると事故後の被害を最小にする「減災」対策ができなくなるとも指摘した。 また今回の事故で何が起こったか全体像を把握するために1枚の絵として描くことを提案。事故の再現実験を行い、どんな事象がどう進行したかを分析して今後の原子力発電所の設計や対応策に生かすべきだとした。 現在行われている除染については、仮置き場のための仮々置き場ができている状態で現実的でなく、見直しが必要であることを指摘。集めない、運ばないことが大切だ等と述べた。 また、どんな分野においても十分な失敗経験を積むには200年かかると述べ、原子力ではまだ60年しか経験がないが、他分野からの経験・知識の転用で必要年数を短縮できることも指摘した。 お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで |