龍門原発の密閉管理計画 承認 台湾原子能委

台湾原子能委員会(AEC)は1月30日、15年前から建設中の第4(龍門)原子力発電所(130万kW級ABWR2基)について、ほぼ完成していた1号機を安全検査後に密閉管理するとともに2号機の建設作業を凍結するために台湾電力が昨年9月に提出していた具体的な実施プランを承認した。

同プランは、昨年4月に馬英九総統および行政院(内閣)が発表した方針に従って作られた。台湾住民の間で反原子力運動がとみに高まっていたのを受け、馬総統は将来的な稼働の可能性を残しつつ建設作業の停止・密閉管理を決めたもので、「稼働させるか否かは国民投票により決定する」と明言していた。その後、7月に経済部の「第4原発安全検査・専門家監督グループ」が安全検査の総括会議を開催し、1号機のシステムの126項目が安全要件に合致していることを確認。翌8月には行政院が「停止・密閉管理作業ガイドライン」を発布していた。

AECでは当初、台湾電力が作成した停止・密閉管理プランの審査を昨年中に終える予定だったが、同プランの品質管理面について台湾電力に追加で質問。1月22日に同社からの回答を受け、29日付けで承認したと説明している。

現地の報道によると、同社は32のシステムについては7月1日までに密閉管理手続きを終えるとの見通しを表明した模様。


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