導入念頭にインドと原子力協定 スリランカ

インド首相府は16日、隣国スリランカと二国間の原子力平和利用協力協定を締結したと発表した。先月スリランカ大統領に選出されたばかりのM.シリセナ氏が初めてインドを訪問したのを機に、ニューデリーでインドのN.モディ首相と結んだ4つの両国間協力合意の1つ。

スリランカには現在、発電炉は存在しないが、2020年代以降に実行可能なオプションとして予備的なフィージビリティ・スタディを実施する方針を政府が2010年に発表。こうした状況を踏まえ、同協定では専門的知見の移転や情報交換に加えて、放射性同位元素の利用や原子力安全、放射線安全、原子力セキュリティなど平和利用分野での人材育成、関係資源の共有や能力の増強を図るとしている。

また、スリランカでは親中国派であった前大統領が多くのインフラ設備整備を中国の支援により進めていたことから、スリランカにおける中国の影響力を牽制するという両国首脳の狙いがあるとも伝えられている。


お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで