ボーグル計画の支払経費承認 米州公共事業委

米ジョージア州の公益事業委員会(PSC)は19日、ボーグル原子力発電所3、4号機(ウェスチングハウス社製・110万kWのAP1000・2基)増設計画でジョージア・パワー社が昨年1月から6月までに支出した経費1億9800万ドルを全会一致で確認・承認したと発表した。

これは、原子炉の完成前に資金調達コストの一部を電気料金に上乗せして回収することを認めた州法に基づく手続き。PSCが同社に財務保証した約61億ドルのうち、これまでに確認した建設費は合計27億9700万ドルに達した。

同計画では3、4号機の完成がそれぞれ2017年と18年に予定されている一方、ジョージア社と親会社のサザン社が1月末に証券取引委員会に提出した資料によると、工事を請け負ったウェスチングハウス社の企業連合は建設計画が18か月遅延する可能性を指摘。3号機が営業運転を開始するのは19年後半、4号機は20年の第4四半期となっているが、PSCは昨年11月と12月に開催した公聴会におけるジョージア社の供述等に基づいて今回の裁定を下したと説明した。

PSCはまた、ボーグル計画が恩恵をもたらすと今後も継続して認めると明言。同施設は温室効果ガスを出さずに数十年間発電可能であるだけでなく、天然ガス価格が大幅に上昇した場合は燃料費高騰に対する防衛策にもなると強調している。


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