高経年炉5基が廃止へ 運転開始から40年超 安全費用など考慮し

日本原子力発電の敦賀1号機、関西電力の美浜1、2号機の廃炉が17日に決定し、両社よりそれぞれ立地自治体の福井県に報告がなされた。新規制基準を踏まえた安全対策工事に伴う追加設備投資、工期や、会計関連制度措置の成立などを勘案して判断に至ったもので、今後は、安全かつ円滑な廃止措置作業を進めていくこととしている。

3基とも運転開始から既に40年が経過しており、40年運転制限制の法令上、運転延長のためには4〜7月に原子力規制委員会に申請を行うとともに、特別点検を実施しなければならず、早期の取扱い決定が求められていた。

電気事業法上の廃止時期は、いずれも4月27日が予定されている。関西電力の原子力発電プラントでは、現在、大飯3、4号機、高浜3、4号機が、原子力規制委員会による新規制基準に係る適合性審査中にあるが、17日には、美浜3号機、高浜1、2号機についても、原子炉設置変更許可申請が提出された。運転開始から40年に達する高浜1、2号機は特別点検が行われている。

そのほか、原電では、東海第二が新規制基準の適合性審査中となっている。

また、翌18日には、中国電力島根1号機、九州電力玄海1号機の廃炉が決定し、これで運転開始から40年に達する高経年炉7基の取扱い(5基廃炉、2基運転延長)が決まったこととなる。


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