米国で建設中のサマー2号機、作業ミスで格納容器が軽度損傷

2015年2月24日

 米原子力規制委員会(NRC)は23日、サウスカロライナ州のV.C.サマー原子力発電所サイトで、建設作業中の2号機(110万kWのウェスチングハウス社製AP1000)の格納容器が、作業員の不注意により損傷を受けたことについて特別点検を開始したと発表した。
 NRCへの報告によると、ウェスチングハウス社とともに2、3号機建設プロジェクトのエンジニアリング・資材調達・建設(EPC)契約を請け負ったCB&I社の作業員は、9日の週に格納容器のコンクリートにドリルで穴を開ける作業中、安全系に関わる鉄筋を誤って切断。格納容器のボトムヘッドを損傷した。CB&I社がこの事実を事業者の親会社であるSCANA社に伝えたのは16日のことで、NRCへの報告もそれに続いたとしている。
 NRCの第2地帯担当管理官は、「実際の損傷は軽微なものと思われるが、その潜在的な影響や、こうした事象を防ぐはずの管理体制が破綻した状況を完璧に把握したい」と説明。CB&I社のNRCに対する報告が遅れた点にも懸念を表明した。