韓国:25基目の新古里3号機が初併入、5月に営業運転へ
韓国水力・原子力会社(KHNP)は1月18日、釜山広域市に立地する新古里原子力発電所で3号機(PWR、140万kW)を初めて送電網に接続したと発表した(=写真)。2008年10月に本格着工した同炉については、2015年10月に原子力安全委員会が運転許可を発給、翌11月に241体の燃料を装荷した後、12月末に初臨界を達成していた。5月に韓国25基目の商業炉として営業運転を開始すれば、韓国における総電力需要量の約3%を賄うことになるとしている。同炉は「改良型炉(APR1400)」設計の初号機で、アラブ首長国連邦(UAE)に輸出したバラカ原子力発電所(APR1400×4基)の参照設計プラントという位置付け。当初の運転開始は2013年末を予定していたが、安全系の制御ケーブルで検査結果の偽造が発覚したのに伴う取替作業により完成が遅れていた。韓国では同炉に続き、同じくAPR1400を採用した新古里4号機と新ハヌル(旧名:新蔚珍)1、2号機を建設中のほか、新古里5、6号機と新ハヌル3、4号機の建設を計画中。KHNPのチョ・ソク社長は、「新古里3号機の安全運転に全力を尽くせば、2030年までに海外市場で予定される160件以上の原子力発電所建設計画に参入する道が拓ける」と指摘。これにより、韓国の国家経済が潤うとの見解を示した。