フィンランド:ハンヒキビ原子力発電所建設計画で基礎掘削開始
フィンランドのフェンノボイマ社が中西部のピュハヨキで進めているハンヒキビ原子力発電所建設計画(120万kW、ロシア型PWR)について、工事を請け負ったロシアのロスアトム社は1月20日、基礎掘削の開始を記念する式典が19日に建設サイトで行われたと発表した。2015年6月に申請した建設許可はまだ下りておらず、2017年まではインフラ設備や補助建屋などの広範な建設作業を実施する方針。2018年の建設許可取得とともに原子炉とタービンの両系統を着工し、2024年から営業運転を開始する計画である。
記念式典には、ロスアトム社および同社傘下の国際マーケティング会社、総合建設請負業者のRAOSプロジェクト社、機器サプライヤーのTITAN2社の代表に加えて、フィンランド側からフェンノボイマ社のプロジェクト担当局長、ピュハヨキ市長らが出席。基礎地盤における岩石の破砕と石記念碑(=写真)の設置が行われたほか、ピュハヨキ市庁舎で国内メディアとの会合が持たれた。その席でロスアトム社のK.コマロフ筆頭副総裁は、建設と運転の両期間を通じて地元には税収と雇用がもたらされるなど、良い経済影響がおよぶと強調。今年中には運転許可取得に向けた全文書の作成作業を完了すると説明した。採用設計は120万kW級ロシア型PWR(VVER)の「AES-2006」で、フィンランド国内の安全要件はもとより、国際原子力機関(IAEA)および欧州の電力16社が定めた「欧州電力要求(EUR)」における安全基準を満たした原子炉になるとしている。