英NuGen社:ムーアサイド・サイトの特性調査で最初の作業用施設が稼働

2016年3月3日

©NuGen社

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 東芝が出資する英国のNuGen社は2月24日、西カンブリア地方のムーアサイド原子力発電所建設サイト特性調査で、最初の作業用施設が18日付けで稼働を開始したと発表した(=写真)。試掘孔の掘削により生じる地下水の排水処理施設が完成したもので、同社はサイトのレイアウトと設計に必要な情報収集や許認可活動の支援、申請その他の同意取得において、特性調査が重要な要素になる点を指摘。2024年の初号機完成を皮切りにウェスチングハウス社製AP1000を3基(合計360万kW)建設するという計画の実現に向け、作業が順調に進展中であることを強調した。

 発表によると、昨年12月に始まった陸域の調査作業はすでに10%が完了。予定している試掘孔350本のうち、55本の掘削が完了したほか、採取した2km分の試料が分析に回されたとした。同社のサイト特性調査担当マネージャーは、「近年で最も多雨な冬季という難しい条件下にも拘わらず、現場作業が順調に進んでいる」とコメント。天候が回復すれば、一層価値の高い情報が得られる海域の調査を開始出来るとの見通しを明らかにした。