中国:広核集団有限公司の寧徳4と紅沿河4が相次いで初併入
中国広核集団有限公司(CGN)が福建省と遼寧省で建設していた原子炉2基が、このほど相次いで初併入したことが明らかになった。1基は寧徳原子力発電所(=写真)4号機で、もう1基は紅沿河原子力発電所4号機。どちらもCGNがフランスのPWR技術を元に開発した100万kW級・第2世代改良型PWRの「CPR1000」で、両発電所ではともに1~4号機まで第1フェーズのプロジェクトが完了に近づいたとしている。
CGNと大唐集団、および福建能源集団が共同出資する福建寧徳核電有限公司は、3月29日23時過ぎに初めて、寧徳4号機を送電網に接続した。2010年9月の本格着工後、2015年12月に燃料の装荷を開始。3月16日には初臨界を達成していたもので、今年後半にも正式に営業運転入りするとしている。同型の1~3号機はすでに、2013年4月、2014年5月、および2015年6月にそれぞれ営業運転を開始。第2フェーズの5、6号機には、CGNと中国核工業集団公司(CNNC)双方の第3世代設計を融合して開発した「華龍一号」設計を採用することが昨年7月に明らかになっている。紅沿河発電所のプロジェクト会社は遼寧紅沿河核電有限公司で、CGNと中国電力投資集団公司(CPI)が45%ずつ、大連建設投資集団公司が残りの10%を出資。紅沿河4号機が初併入したのは4月1日午前10時近くのことで、こちらは今年前半に営業運転を開始する予定である。2009年8月に建設工事が始まった後、今年1月に燃料を初装荷。3月5日に初臨界を達成していた。同型の1~3号機もそれぞれ、2013年6月と2014年5月、および2015年8月に営業運転入りしている。第2フェーズとなる5、6号機の建設計画は、2015年3月10日に福島第一事故後初めての計画として国務院が承認。CPR1000の改良型である「ACPR1000」を採用した5、6号機は同年3月末と7月下旬に、それぞれ本格着工済みとなっている。