UAE:バラカ2の原子炉建屋でドーム屋根の設置が完了
アラブ首長国連邦(UAE)で原子力発電導入計画を担当する首長国原子力会社(ENEC)は4月19日、バラカ原子力発電所2号機(韓国製の140万kW級PWR)の原子炉建屋にドーム屋根を設置したと発表した。これにより、同炉の建設進捗率は68%に到達。並行して進められている1号機ではすでに87%、3号機と4号機でもそれぞれ47%と29%に進展しており、4基全体では62%以上になるとしている。これらすべてが2020年までに完成すれば、UAEにおける総電力需要の約25%を賄えるだけでなく、排出が抑制されるCO2の量は年間1200万トンにのぼる見通しだ。
建屋に設置したドーム屋根は直径51.4m、高さ24m、重さは約9,000トン。建屋関係の作業は9段階に分けて行われており、次の段階では格納容器のコンクリート壁に緊張力を与えるシステムの設置や3か月間の構造健全性試験などを予定している。原子炉容器を冷却材ポンプや蒸気発生器と連結する冷却系配管の敷設は2月までに完了し、湿分分離再熱器といったターボ発電機関係の大型機器もすべて据え付け済み。現在はこうした機器の設定と調整が行われている。ENECのM.アル・ハマディCEOは、同計画を受注した韓国電力公社(KEPCO)のほか、ヒュンダイとサムスンの合弁事業体およびソヨン建設などとの緊密な連携の下、建設工事が順調に進んでいる点を強調した。