仏EDFとロシア原子力発電会社が原子力発電分野の協力強化

2016年5月2日

©ロスアトム社

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 フランスで58基すべての商業炉を所有・運転するフランス電力(EDF)とロシアの民生用原子力発電所を統括するロスエネルゴアトム社は4月26日、両者間の協力関係を延長する協定に調印したと発表した。世界原子力発電事業者協会(WANO)の理事会が21日にロシアのサンクトペテルブルクで開催されたのを機に、両者の上級幹部が協定書に署名したもの(=写真)。今後はこれに沿って年間の協力プログラムを実施していくが、原子力発電所における安全性と効率化の拡大を2大目標に据え、最新化や運転期間、廃止措置、放射性廃棄物管理、運転関係の研究開発に関する協力を強化するとしている。

 両者の協力は1994年に始まっており、20年以上にわたって共同プロジェクトの実施経験を積み重ねたことで、2大原子力発電事業者の互恵的協力関係は大きな潜在的可能性を持つに至ったと両者は評価。原子力発電所の安全問題に限らず運転・保守、修繕、新設、第4世代原子炉の開発に至るまで、様々な項目で両者の協力は発展的な成果を収めつつあると強調した。