仏アレバ社:ドイツの閉鎖済み原子力発電所で除染契約受注

2016年5月16日

 フランスのアレバ社は5月12日、ドイツのE.ON社から2015年6月に閉鎖されたグラーフェンラインフェルト原子力発電所(PWR、134.5万kW)の除染契約を獲得したと発表した。廃止措置を取る前の準備作業という位置づけで、最終的に出る放射性廃棄物の量が大幅に削減出来るとしている。

 具体的な作業についてアレバ社は、同発電所の原子炉容器や補助システム、配管などの放射線レベルを下げる作業で、2016年第4四半期中にも完了予定だと説明した。使用する技術は、化学除染プロセスであるCORD・UV法と、モジュール式自動除染システムである「AMDA」の組み合わせで、シュウ酸などの化学物質を1次系に注入して残留放射能を除去した後、紫外線照射により化学物質を水とCO2に分解するというもの。同技術は供用中の原子力発電所でも、保守点検作業中の被ばく線量レベルを下げるために用いられている。