カナダ安全委、マクリーンレイク製錬所に生産量倍増許可

2016年6月9日

 カナダのサスカチュワン州北部でマクリーンレイク・ウラン製錬所を操業する仏アレバ社は6月1日、カナダ原子力安全委員会(CSNC)が5月27日付けで同製錬所におけるU3O8の年間生産量1,300万ポンド(5,897トン)を2,400万ポンド(10,890トン)に拡大することを承認したと発表した。同じ州内にあるシガーレイク鉱山でウラン鉱石の年間生産量を1,800万ポンド(8,165トン)に増産するのに合わせ、アレバ社が申請していたもので、これにより同鉱山とマクリーンレイク製錬所は世界でも2番目の規模を持つウラン生産センターになるとしている。

 同製錬所を所有するマクリーンレイク合弁事業体(JV)にはアレバ社が70%出資しているほか、カナダのデニソン・マインズ社が22.5%、日本の海外ウラン資源開発会社(OURD)が7.5%出資参加している。一方、シガーレイク鉱山は、権益の50.025%を保留するカナダのカメコ社が操業中。このほか、アレバ社が権益の37.1%、出光興産と東京電力の現地法人もそれぞれ、7.875%と5.0%を保有している。アレバ社によると、マクリーンレイク製錬所は高品位のウラン鉱石を希釈せずに処理できる世界でも唯一の施設で、2013年以降、従業員の安全と周辺環境の保全を確保しつつ、所内の様々な設備で改良や最新化、容量の拡張プログラムを進めてきたという。デニソン・マインズ社も、世界で操業中のウラン製錬所の中では技術的に最も進んだ施設の1つだと強調した。