中国:海南島の昌江2号機が初臨界達成

2016年6月14日

 中国の国家核安全局(NNSA)は6月14日、同国最南端の海南島で建設中の昌江原子力発電所2号機が9日の午後に初めて臨界条件を達成したと発表した。同炉では中国核工業集団公司(CNNC)が開発した65万kWの第2世代PWR設計を採用。建設工事は2010年11月に始まっており、今年5月には121体の燃料集合体を装荷していた。今後は発電をともなう試験を実施しながら、今年後半の営業運転開始を目指すことになる。

 昌江発電所では合計4基の原子炉建設が計画されているが、CNNCと華能集団の合弁事業体は差し当たり1、2号機の建設に合計226億元(約3,630億円)を出資。海南島初の原子炉となった同型の1号機は、2015年12月に営業運転を開始した。I期工事にあたるこれらの2基が完成するだけで、海南島における電力需要の約3割を賄える計算。火力発電所の石炭燃焼量は260万トン分削減され、CO2の排出量も780万トン削減することが可能になるとしている。