中国CNNC:田湾5、6号機の土木工事で国内建設業者と契約
中国核工業集団公司(CNNC)が江蘇省の田湾原子力発電所で進めている5、6号機(各108.7万kWのPWR)増設計画で、CNNC傘下の核電工程有限公司(CNPE)が中国核工業建設集団公司(CNEC)子会社の核工業華興建設有限公司(HXCC)と原子力系統部分の土木建設工事契約を結んだ。CNECが6月21日付けで発表したもので、契約調印式は17日に南京で行われた(=写真)。同発電所では、100万kW級のロシア型PWR(VVER)を採用した1、2号機が2007年から営業運転中のほか、同型設計である3、4号機の建設工事もそれぞれ、2012年と2013年に始まっている。一方、Ⅲ期工事にあたる5、6号機計画では、フランスの技術をベースにCNNCが開発した第3世代のPWR設計「ACP1000」を採用。5号機ではすでに昨年12月に最初のコンクリート打設を実施しており、6号機も2017年に本格着工すると予想されている。田湾5、6号機の建設計画は当初、第12次5か年計画の重要プロジェクトとして2011年初頭に準備作業の実施が承認されていたが、福島第一原子力発電所事故の影響により開発は4年以上遅延。2015年末のCOP21でパリ協定が採択されたのを受け、国務院・常務会議は同年12月16日、低炭素エネルギー社会への移行促進のため、5、6号機を含む新たな原子炉4基分の建設を承認していた。