スペイン:エル・カブリルで2つ目の極低レベル廃棄物貯蔵設備 操業開始
スペイン放射性廃棄物管理公社(ENRESA)は7月6日、南部のコルドバにあるエル・カブリル低・中レベル放射性廃棄物(LLW/ILW)貯蔵センターで、2つ目の極低レベル廃棄物(VLLW)用アーチ型貯蔵設備「第30番セル」が操業を開始することになった発表した(=写真)。同日にスペイン原子力安全委員会(CSN)が承認したもので、エル・カブリルにおけるVLLWの貯蔵容量は、新たに17,271立方メートル分増強されたことになる。1992年に操業開始したエル・カブリル貯蔵センターには28のLLW/ILW用貯蔵設備があり、2015年末までに合計41,931.12立方メートルの廃棄物を受け入れてきた。2006年に産業エネルギー観光省による決議を受け、ENRESAは同センターで新たにVLLW貯蔵設備を設置することが可能になった。2008年に最初の1つである「第29番セル」が完成した後、ENRESAは2014年に第30番セルの建設を開始。同セルのセクション1は今年4月に完成しており、CSNによる審査と操業開始許可発給が待たれていた。VLLWの多くは閉鎖済みのバンデリョスⅠ原子力発電所とホセカブレラ原子力発電所の廃止措置から出たもので、主に放射性同位体を含んだ金属廃材やデブリなどの固体廃棄物。VLLW専用の貯蔵設備は全部で4つ、エル・カブリルに増設されることになっている。