英国のメイ内閣、ビジネス・エネルギー・産業戦略省を新設

2016年7月19日

©英国政府

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 英国行政府の新しいトップに就任したT.メイ首相は7月13日に新内閣人事を発表し、これまで原子力部門を管轄していたエネルギー気候変動省(DECC)を廃止した上で、同様に廃止するビジネス・イノベーション・職業技能省(BIS)の一部をDECC業務と統合して「ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)」を新設したことを明らかにした。適正価格で信頼性のあるクリーン・エネルギーの供給保証を目的とするBEISの大臣には、第2次キャメロン内閣でコミュニティ・地方政府大臣を務めていた保守党のグレッグ・クラーク氏(=写真)が14日付けで指名された。現地の報道によると、DECCが廃止されたことで環境保護団体および一部の議員からは、今後の地球温暖化問題への取り組みで懸念が噴出する一方、高額な開発費が議論の的になっているヒンクリーポイントC原子力発電所(HPC)建設計画については、新たに財務大臣に就任したP・ハモンド氏が推進方針を表明した模様。同大臣は、HPC計画がキャメロン政権におけるエネルギー政策上の重要部分であったことから、メイ政権もこれを堅持していくとの認識を示した。

 BEISのクラーク大臣は2001年に保守党の政策ディレクターに就任。労働党政権時代の2008年に「影の内閣」でエネルギー・気候変動大臣を務めたほか、第1次キャメロン内閣では内閣府担当大臣や大学・科学大臣などを歴任した。