英国:ヘイシャムB-2が895日連続運転の世界記録 達成
英国の商業炉15基すべてを所有するEDFエナジー社は8月3日、ランカシャー州のヘイシャム原子力発電所B-2号機(68万kW、ガス冷却炉)が895日間の連続運転という世界記録を達成したと発表した。カナダのピッカリング原子力発電所7号機(54万kW、カナダ型加圧重水炉)が過去22年間保持していた894日間という記録を抜いたもの。同社では、熟練した同発電所の運転チームや目標としていた投資額の投入により、営業運転開始後28年目にしてこの快挙が達成されたと評価している。
フランス電力(EDF)の子会社であるEDFエナジー社は2009年にブリティッシュ・エナジー(BE)社を買収し、英国で稼働する商業炉全基を取得。その後同社は、これらの出力を50%、安全性能を51%増強したほか、運転期間を25%延長したという。これにより、2008年に400億kWhだった年間発電量は2015年に606億kWhに増大。増えた分の200億kWhは英国における年間電力需要量の6%に相当するとした。同社はまた、今年初めに同炉の運転期間を2030年まで7年延長した事実に言及。今後14年間に自らの記録をさらに更新したいとの抱負を述べた。