英ホライズン社:新設計画で地元の訓練施設に100万ポンド投資
英国で日立製作所が保有するホライズン・ニュークリア・パワー社は8月9日、ウェールズ地方のアングルシー島で進めているウィルヴァ・ニューウィッド原子力発電所建設計画に関連して、地元メナイ大学における訓練施設の建設に100万ポンド(約1億3,200万円)を出資すると発表した。同プロジェクトで創出される雇用機会を十分に活用するため、地元で熟練した人材の堅固な育成基盤を構築し、同大学をアングルシー島のエネルギー・プログラムを支える存在とするのが目的。同大学の既存のスランゲブニ・キャンパスに隣接して、最先端のエンジニアリング・センターを設計・建設するとしている。
この発表は、ウェールズ政府が2015年、メナイ大学に卓越したエンジニアリング拠点を築く拠出金1,000万ポンドの一部として、500万ポンドを約束したのに続くもの。ホライズン社では新しい施設を同社実習生の技術訓練用にも考えていることから、同大学には技術的な支援と助言も提供する方針。9月に入社予定の最初の実習生は、同大学バンガー・キャンパスにある既存の施設で技術訓練を始めるが、新施設がスランゲブニ・キャンパスに完成した後はそちらで訓練を行うとしている。
ホライズン社はウィルヴァ・ニューウィッド(=ウェールズ語で「新しいウィルファ」)計画で、少なくとも270万kW分の日立GE社製UK-ABWRを2020年代前半に建設する予定。UK-ABWRの設計認証審査を行っている原子力規制局(ONR)と環境庁(EP)は今年7月、審査の完了は2017年12月になるとの見通しを示している。