米規制委:ユッカマウンテン計画の公聴会関連文書をすべて公開
米原子力規制委員会(NRC)は8月19日、B.オバマ大統領が2011年に打ち切ったネバダ州ユッカマウンテンにおける使用済燃料最終処分場建設計画の公聴会関連文書、約370万点をNRCのウェブサイト上にすべて公開した。これらは、米エネルギー省(DOE)の建設許可申請をNRCが審査していた頃、公聴会の開催に際して様々な団体や一般市民が必要な文書を閲覧できるようウェブ上に設けた「許認可支援ネットワーク(LSN)」の一部だったもの。当時はNRCスタッフによる提出文書のみが閲覧可能で、計画の打ち切りと同時にLSNも閉鎖された。その後、残っていた予算の範囲内で建設許可申請の審査活動がすべて完了したことから、NRCはLSNの全文書を閲覧できるよう命じたとしている。新しいLSNライブラリーの文書は、「ADAMS」の呼び名で知られるNRCの文書検索システムから検索できる上、検索ガイド文書も掲載。NRCの文書スタッフが平日の8時から16時(東部時間)まで、電話で閲覧支援サービスを提供する。
2011年9月にNRCが審査活動を終了した時点で発行されていたのは、安全性に関する主要な技術文書である「安全評価報告書(SER)」全5巻のうち、導入部にあたる1巻目のみだった。しかし、ワシントンDCの連邦巡回控訴裁判所は2013年8月、残存予算の約1,100万ドルを使い果たすまで法的に義務付けられた認可プロセスを速やかに継続することをNRCに指示。これを受けてNRCは、2015年1月までにSERの残り4巻すべてを発行したほか、2016年5月には環境影響声明書(EIS)の補足文書を完成させていた。