インド:22基目の商業炉、クダンクラム2号機が送電開始

2016年8月31日

 インド原子力発電公社(NPCIL)は8月29日、最南端のタミルナドゥ州でクダンクラム原子力発電所2号機(100万kWのロシア型PWR)を初めて、南部の送電網に接続したと発表した。2002年に本格着工した同炉は、今年7月に臨界条件に達しており、営業運転を開始すれば同国の原子力発電設備は22基、678万kWに拡大する。インドではこれまで、出力の小さい国産加圧重水炉が中心だったが、ロシアの技術協力により開発されたクダンクラム発電所では、同国で初の大型軽水炉が立地。1号機(100万kWのロシア型PWR)が2014年12月に営業運転を開始したほか、同型の100万kW級PWRを最大6基まで建設することで原則的な承認が得られている。Ⅱ期工事の3、4号機についてはすでに、地盤の掘削などの準備工事が進展中である。

 2号機の現在の出力は24.5万kWで、今後はインド原子力規制委員会(AERB)の承認を得ながら段階毎に定格出力まで上げていく予定。システムや機器の設計パラメーターを確認する試験を各段階で実施する計画だ。同炉の発電電力は地元タミルナドゥ州のほか、周辺のカルナータカ州、ケララ州、およびポンディシェリ連邦直轄領に送られることになる。