ウクライナ:フメルニツキ3、4号機完成計画で韓国と協力

©エネルゴアトム社
ウクライナで稼働する15基の商業炉はすべてロシア製のPWRだが、近年はクリミアの帰属問題や天然ガス紛争などを原因にウクライナのロシア離れが急速に進展。A.ヤツェニュク首相は2015年7月、ロシアへのエネルギー依存軽減を目的に、K3/K4完成計画でロシアと2010年に調印した協力協定の解除を議会に提案した。2015年9月には閣僚会議がそのための法案および両炉の立地と設計、建設に関する国内法の無効化法案を決定しており、同計画の受注企業も、ロシアのアトムストロイエクスポルト(ASE)社から、チェコのスコダ社など欧州企業に変更すると見られていた。
同覚書への調印は、エネルゴアトム社のY.ネダシコフスキー総裁とKHNPの趙石社長が行った(=写真)。協力目標を実行に移すため、今後は双方の代表が共同議長を務める運営委員会を設立してすべての協力活動を調整し、関連の商業契約に基づく協力活動を実施していく方針。原子力発電所の建設と運転で両社が40年以上にわたって蓄積してきた広範な経験と専門的知見を結集すれば、両炉の完成プロジェクトは必ず成功すると強調している。