韓国:南東部の地震で月城1~4号機を点検のため手動停止
韓国水力・原子力会社(KHNP)は9月13日、南東部の慶尚北道で前日にマグニチュード5.1と5.8の地震が相次いで発生したことから、慶州に立地する月城原子力発電所1~4号機(約70万kWのカナダ型加圧重水炉×4基)を「地震時の行動マニュアル」に基づいて手動停止したと発表した。同発電所における地震分析値は、同国の設計基準である最低ピーク地動加速度0.2G(196ガル)を超えていなかったものの、停止基準としていた0.1G(98ガル)を超えたためKHNPは危機警報を発令してこれら4基を停止。緊急事態に備えて精密な安全点検を実施する方針だ。
韓国では月城、ハヌル(蔚珍)、古里、ハンビット(霊光)の4サイトで24基の原子力発電所が稼働しており、地震発生後に事業者のKHNPはこれらの原子力発電所、および水力と揚水発電所で設備をフルチェック。結果として、施設の安全性に異常はなく、通常の運転状態であることを確認したという。月城発電所に隣接する新月城原子力発電所1、2号機(100万kWのPWR×2基)についても、敷地の地盤や地質の状態が異なるため地震分析値は停止基準を超えていないと明言。通常運転を継続中だとしている。