IAEA:三菱重工と仏アレバ社が開発した「ATMEA1」の耐震安全性を評価
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ATMEA1の3D概念図©ATMEA社
耐震安全性のほかに、同ミッションは総合的な実験データベースの活用や、先進的な耐震設計開発とその性能認定手段を支援する実験能力の開発といった点についても良慣行を特定。IAEAのG.リジェットコフスキー原子力施設安全部長は、実証済みの技術的アプローチや手法がATMEA1には数多く適用されており、耐震面で堅固な設計が構築されていると指摘した。また、このようなタイプのピア・レビューにより、多くのIAEA加盟国、特に原子力発電プログラムの導入を計画している国々では、原子力発電所で高いレベルの耐震性を達成する上で有益であると強調した。ATMEA社のA.ゲーベルCEOも、「独立の立場から耐震安全性を評価してもらう際に非常に有効なサービスだ」とコメントしている。
「ATMEA1」は第3世代プラスの安全設計概念を盛りこんだ110万kWのPWR設計で、2012年にフランスの原子力安全規制当局(ASN)から安全設計の妥当性が評価されたのに続き、2013年にはカナダ原子力安全委員会から同国の最新規制要求を全般的に満たしているのと評価を受けた。同設計はまた、トルコが黒海沿岸で進めているシノップ原子力発電所(110万kW級PWR×4基)建設計画での採用が決まっている。