米規制委:ターキーポイント6、7号機増設計画の安全評価 完了

2016年11月22日

 米原子力規制委員会(NRC)は11月18日、フロリダ州マイアミ近郊のターキーポイント原子力発電所でウェスチングハウス(WH)社製AP1000を新たに2基増設する計画について、NRCスタッフが建設・運転一括認可(COL)審査の最終安全評価報告書(FSER)を発行したと発表した。既存炉2基の隣接区域に6、7号機を増設・運転しても安全上、問題がないことを保証する内容。同計画について、NRCスタッフは今月2日に環境影響面の審査を完了しており、COLの発給に必要な2大関門がともにクリアされたことになる。今後は最終環境影響声明書(FEIS)と今回のFSERを公聴会に提示し、COL発給に必要な項目すべてが裏付けられているか審査。現在のスケジュールでは、公聴会は来年初頭に開催される見通しで、NRC委員はその後、COL発給を承認するか最終的な表決を行うことになる。

 同計画の事業者であるフロリダ・パワー&ライト(FPL)社は、2009年6月に同計画のCOL申請書をNRCに提出した。この中で建設を想定したAP1000は受動的安全系を備えた第3世代の原子炉設計で、NRCは2006年に設計認証(DC)を同設計に対して発給。AP1000を米国で建設可能な標準設計の1つに加えたほか、修正を加えた同設計についても2012年に承認している。建設計画の安全面の評価についてはNRCの原子炉安全諮問委員会(ACRS)が独自に審査を行っていた。