仏アレバ社:ジョルジュ・ベスⅡ遠心分離法濃縮工場がフル容量に

2017年1月20日

 仏アレバ社は1月18日、南仏トリカスタンにあるジョルジュ・ベスⅡ遠心分離法ウラン濃縮工場の生産容量が、2016年に当初の計画どおりフル容量の7,500トンSWU/年に達したと発表した。南北2つのユニットで構成される同工場は2006年に総工費30億ユーロ(約3,674億円)で着工し、2011年に先行する南ユニット、2013年に北ユニットで最初の遠心分離カスケードが始動。その後、モジュールを加えることで容量を徐々に拡大していき、最近実施した品質試験では、機器性能が99%以上効率化されたことが確認できたとしている。同じサイトでは2012年6月、ガス拡散法を使ったジョルジュ・ベスⅠ濃縮工場が33年間にわたった運転を終了。同工場の役割は、最新の遠心分離設備を採用したⅡ工場に引き継がれたことになる。

 世界のウラン濃縮市場では、英国のURENCO社やセントラス・エナジー社(旧 USEC)、ロシアのアトムエネルゴプロム社らが遠心分離技術を採用した工場を操業中、あるいは建設中。アレバ社は2003年にURENCO社との合弁で遠心分離機の製造会社を設立した後、2006年に同技術の使用権をURENCO社から取得した。同技術についてアレバ社は、安全性や競争力、技術的信頼性、環境影響の面で優れているとしたほか、所要電力がガス拡散法の50分の1で済むことなどを挙げている。