英ホライズン社、ウィルヴァ・ニューウィッド計画の長納期品購入が可能に
日立製作所が英国で所有するホライズン・ニュークリア・パワー社は1月23日、ウェールズ地方のアングルシー島で進めているウィルヴァ・ニューウィッド原子力発電所建設計画で、主要な長納期品(LLI)の購入開始が可能になったと発表した。独立の試験・検査・認証(TIC)サービス企業であるビューローベリタス(BV)社から、LLI調達に向けて内部的な調整が適切に行われたとの認証を受けたもので、サプライヤーから機器・サービスを購入する際、それらの適正な安全性保証書を入手したり、技術仕様が正確に満たされていることを確認できる「インテリジェント・カスタマー」としての能力が証明されたと説明。同計画のサイト許可(NSL)取得や建設・運転に向けて、また一歩前進することが出来たとしている。現在の日程で同社は、今年中にNSLを原子力規制局(ONR)に申請し、2018年にも承認を得たい考えだ。
同計画でホライズン社は、少なくとも270万kW分の日立GE社製UK-ABWRの建設を予定しており、初号機の運転開始は2020年代前半を目指している。製造に長期間を要する機器は建設計画の早い段階で予め発注する必要があることから、ホライズン社は2年にわたって今回の認証取得の準備作業を進め、BV社による6か月間の審査を受けた。認証内容は、NSLを取得していない事業者が安全関係の機器やサービスを購入するのに先立ち、適切な品質保証・管理システムやサプライ・チェーン慣行を有していることで、ONRもNSL取得前の事業者に同認証を受けるよう推奨している。有効期間は3年で、ホライズン社がNSLを取得するまでの間、毎年再評価が行われる予定。今年前半が調達期限となる最初のLLIとしては、原子炉の主要停止システムの一部となる水圧制御ユニットや鉄筋コンクリート製格納容器内張、原子炉圧力容器といった機器の資機材を挙げている。