フィンランド規制当局:ロビーサ原子力発電所の包括的安全評価結果を承認
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©フォータム社
ロビーサ1、2号機はロシア製原子炉であるものの、計測制御(I&C)系に西欧企業製デジタル式システムを採用するなど、改良が加えられている。これまで40年近く運転を続けるなかで、フォータム社は安全性や稼働率の向上を目指した技術改善を続けたほか、ノウハウの蓄積や安全文化の醸成にも投資してきたという。包括的安全評価の範囲としては、運転期間の延長時に実施された評価と同様、発電所の状態の中でも特に、機器や構造物の経年化影響を審査するほか、安全運転を継続する事業者の能力についても評価が行われる。2回目の包括的安全評価は2023年末までに結果を報告予定であることから、フォータム社は両炉で安全かつ信頼性の高い発電を保証する一層広範な最新化プログラムを現在も実施中。このうち安全性改善作業については2016年から2018年までに実施する計画で、STUKとしては随時、こうした計画の進展状況を監督することになる。これら2基の運転実績は概して良好で、2016年の平均稼働率は91.1%。フィンランドにおける総発電量の約13%を賄っており、同年だけで両炉への投入金額が1億ユーロ(約約120億円)にのぼったことを同社は強調している。