EUとIAEA、原子力関連活動の協力強化で合意
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©EU
今回の実務者会合で両者は、原子力安全・セキュリティや保障措置、持続可能な開発、原子力研究と技術革新、原子力科学の応用などにおける協力促進について意見を交換。会合の最終段階で、原子力科学および持続可能な開発への応用分野で両者は実務的な協力取り決めに調印した。これに加えて、両者は中央アジア地域におけるウラン採掘跡の環境復旧問題など、地域協力の強化メカニズムや、核不拡散条約(NPT)運用検討会議の準備委員会についても協議。また共同声明の中では、原子力安全が今後も両者間協力の中心的部分を占める最優先事項であるとの認識で両者は同意しており、2015年にIAEA本部で採択された「原子力安全に関するウィーン宣言」を意欲的に実行し、原子力発電所を運転中、あるいは新たに建設中の国々で安全性の改善が継続的に行われるよう支援するとした。さらにEUは、原子力施設の廃止措置や放射性廃棄物管理など、バックエンド関係の課題も一層注視されるべきだと指摘。各国別あるいは共用の最終処分場を開発する手続や資金調達で透明性をさらに高めるなど、関係者が一層深く関与することでもたらされる恩恵を強調した。