米ハンフォード・サイトで陥没したトンネルの埋め戻しが完了
米ワシントン州のハンフォード・サイトで汚染機器貯蔵用トンネルの一部が陥没した事象について、エネルギー省(DOE)のR.ペリー長官は5月11日、影響の拡大を防止するために実施した埋め戻し作業が安全かつ迅速に完了したと宣言した。次のステップとしては、さらなるリスクを軽減するための長期的方策を特定し、実行に移したいとしている。同サイトでは9日の朝、かつてのプルトニウム生産に使われた汚染機器の貯蔵用トンネルが約20フィート(約6m)四方にわたって陥没しているのが発見されたが、汚染物質の漏洩およびけが人などは発生していない。職員は9日の夜から、サイト中央部の「プルトニウム・ウラン抽出プラント(PUREX)」の東側、深さ約8フィート(約2.4m)のトンネル天井部の陥没を埋め戻す準備を始め、10日の夕刻まで作業を継続(=写真)。この間、約500立方メートルの土砂を53回にわたってトラック輸送しており、11日には大方の職員が通常業務に戻れる見通しになったという。今後は短期的に、長さ約360フィート(約110m)のトンネル全体にカバーをかけるなどの追加措置を検討中である。