世界初のAP1000、中国で建設工事が最終段階へ
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©SNPTC
中国におけるその他のWH社製AP1000としては、山東省の海陽原子力発電所で1、2号機(各125万kW)が2009年9月と2010年6月にそれぞれ正式着工した。国家電力投資集団公司(SPIC)傘下の山東核電有限公司が担当しており、SNPTCを含む6社が出資している。SNPTC傘下の上海核工程研究設計院(SNERDI)の発表によると、7月14日に海陽2号機の格納容器で始まった構造健全性試験と集中漏洩率試験が21日に無事に完了しており、どちらにおいても品質要件を満たしていることが判明したとしている。三門と海陽の4基については2013年、使用予定だった原子炉冷却材ポンプ(RCP)で羽根車の脱落と言った不具合が見つかったため、製造元である米国カーチス・ライト社の子会社に一旦返品された。その後、同社とWH社および中国側が協力してRCPの設計を変更。2015年には最終性能検査と検査後点検が完了している。また、これら4基用のタービンローター16本はすべて、三菱重工業が2013年に納入したものである。