ウクライナ:建設中の使用済燃料中間貯蔵施設がコールド試験段階に
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©ホルテック・インターナショナル社
ISF-2施設は、廃棄物のパッケージングと貯蔵準備を行う設備(ISFPS)と廃棄物を実際に貯蔵する設備(SFSZ)で構成されており、ホルテック社の説明によれば、二重壁構造のキャニスターを水平定置するコンクリート製の貯蔵モジュールは、廃棄物を不活性ガスの環境下で100年間保管できるという。RBMKの使用済燃料を切断する設備としては世界最大級の大きさで、工事に際して既存の処理建屋内に放置されていた古い機器や設備は最新鋭のシステムに刷新。冷却プール内の使用済燃料を乾式貯蔵する上で不可欠な脱水システムを始め、数多くの最新技術を活用したと強調した。建設費については、旧ソ連製原子力発電所を運転する中・東欧諸国向けの安全支援策としてEBRDが管理している「原子力安全支援基金(NSA)」から一部を拠出。また、1996年にウクライナ政府とChNPPは、ISF-2を含めたチェルノブイリ発電所の廃止措置関連施設について、建設資金の調達協定をEBRDと締結した。欧州各国のみならず、日本やロシア、米国、カナダなども資金を拠出している。