中国で37基目の福清4が営業運転、福清Ⅰ期工事がすべて完成
中国核工業集団公司(CNNC)は9月18日、福建省の福清原子力発電所で4号機(=写真)が17日の午後6時頃、中国37基目の商業炉として営業運転開始条件を達成したと発表した。168時間にわたり安定的な運転を継続したもので、試運転段階で課された試験もすべてクリア。これにより、同原子力発電所Ⅰ期工事の4基、436万6,000kWすべてが全面的に完成したと強調している。これらの原子炉は第2世代改良型の100万kW級PWR設計「CP1000」を採用しており、1~3号機はそれぞれ2014年11月、2015年10月、および2016年10月に営業運転を開始。4号機は2012年11月に着工した後、今年7月中旬に初めて臨界条件を達成し、同月末には送電網に接続されていた。CNNCは2008年にⅠ期工事の起工式を行った時点で、同発電所で100万kW級PWRを合計6基、建設することを計画。すでにⅡ期工事の5、6号機(各115万kW、PWR)も、中国が輸出用の第3世代設計と位置付ける「華龍一号」を採用し、2015年5月と12月に本格着工した。「華龍一号」は、CNNCと中国広核集団有限公司(CGN)双方の第3世代設計を融合して開発したもので、福清5、6号機はCNNC版の「華龍一号」実証炉プロジェクトとなる。CGNも、広西省の防城港原子力発電所3、4号機建設計画(各115万kW、PWR)をCGN版「華龍一号」の実証炉プロジェクトとして、2015年12月と2016年12月からそれぞれ建設を進めている。
中国では今年3月にCGNが広東省の陽江原子力発電所で開発中の4号機(108万kW、PWR)が36基目の商業炉として営業運転を開始。8月には、CNNCが江蘇省の田湾原子力発電所で建設している3号機(100万kW級のロシア型PWR)で燃料の初装荷が行われた。同炉は年末までに中国東部地域の送電網に接続された後、2018年に38基目の商業炉として営業運転を開始する予定である。