USECの遠心分離工場建設 融資保証で改訂申請書提出

2010年8月17日

米国濃縮会社(USEC)は3日、建設中の米国遠心分離プラント(ACP)について、再び政府の融資保証プログラムに適用を申請したと発表した。昨年夏に米エネルギー省(DOE)から最初の申請の取り下げを要請されて以来、指摘されていたいくつかの問題点解決に取り組み、全面的に改訂した申請書を提出したもの。ACP計画への総投資額は今年6月末で18億ドルに達しており、USECとしては、何としても政府の融資保証を獲得したい考えだ。


USECは2007年にオハイオ州パイクトンで年間生産量3800トンSWUのACP建設に着手した。08年には、融資保証プログラムの燃料サイクル・フロントエンド枠に割り当てられた20億ドルの保証を申請したが、DOEは「技術的、財政的な点で商業規模への移行準備ができていない」として同申請の取り下げを要請。採用技術のさらなる研究開発と実証のため、申請の審査を少なくとも6か月間延期することで双方は合意していた。


今回の申請書でUSECは以下の活動実績を列記。すなわち、(1)DOEの指摘した技術的、財政的課題に取り組んだ(2)ACPカスケード用の遠心機(AC100)の数を倍増することとし、今年中に設置する(3)リード・カスケードの試験プログラムで延べ48万遠心機・時間以上の稼働実績を達成(4)融資保証を付されて以降、ACP完成までに要する建設費を28億ドルと試算――などだ。