Nuclear for Climate(N4C)がCOP29ポジション・ペーパーを発表
2024年11月11~22日にアゼルバイジャン・バクーで開催される国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)に向け、Nuclear for Climate (N4C)は、ポジション・ペーパーを発表しました。
N4Cは、世界150以上の原子力関連組織により結成されたイニシアチブで、気候変動に対する低炭素ソリューションに原子力を含める必要性について、政策立案者、一般市民、他の産業界との対話を実践しています。当協会は、N4CイニシアチブにCOP21(2015年パリ)から参加しており、今回のCOP29においてもN4Cによる理解促進活動を支援します。
N4Cは、今回のポジション・ペーパーを通じて、政策立案者・各国の指導者たちに対し、世界の温室効果ガス排出量を早急に削減し、ネットゼロ目標を達成するために、断固とした行動を取るよう求めています。これらの野心的な目標を効果的かつ効率的に達成するために、重要なクリーンエネルギー源として、原子力を支援することの重要性を訴求します。
【N4Cポジション・ペーパーPDFへのリンク】(日本語版)
・原子力エネルギーは、世界のネットゼロ達成に不可欠である。炭素排出量が少なく、エネルギー出力が高いため、再生可能エネルギー源を補完し、信頼できるベースロード電源として機能し、気候変動と闘う世界の取り組みを支援する。
・グローバルサウスにおいては、原子力エネルギー開発の大きな可能性が秘められている。乗り越えるべき課題はあるが、原子力エネルギーはエネルギー安全保障を提供し、経済成長を促進し、温室効果ガスの排出を削減することができる。この可能性を実現するには、国際協力と革新的な資金調達が鍵となる。
・現代の原子力は安全かつクリーンである。技術の進歩と厳格な安全規制により、原子力エネルギーは最も安全且つ最も効率的なエネルギー源の1つであり、安全性と廃棄物管理に関する懸念は継続して対処されている。
・原子力エネルギーへの資金調達の拡大が緊急に必要。現在の金融システムは不十分であり、原子力インフラ開発に必要な投資を引き付けるには、グリーンボンドや官民パートナーシップなどの革新的なソリューションが必要である。
・原子力エネルギーは、持続可能な開発目標(SDG)に貢献している。原子力は、手頃な価格のクリーンエネルギー(SDG 7)をサポートするだけでなく、気候変動対策(SDG 13)、産業革新(SDG 9)、健康と福祉(SDG 3)などの役割を果たす。原子力技術は、世界の持続可能な開発に不可欠である。
*Nuclear for Climate(N4C)関連活動の詳細は、公式ページをご覧ください。
https://www.nuclear4climate.info/
お問い合わせ先:国際部 TEL:03-6256-9313(直通)