原子力人材育成関係者協議会(第5回)の開催について

 日本原子力産業協会は、2008年6月5日に「原子力人材育成関係者協議会(座長:服部拓也・原産協会理事長)」の第5回協議会を開催しました。

 第5回協議会では、主に報告書のロードマップについて議論しました。
 ロードマップ作業会(主査:辻倉米蔵 関西電力(株)常務執行役員)から、①夢/やりがい、②人材育成、③理解と信頼の獲得 の3つが原子力人材育成の基本的取組として重要であり、それぞれについての取組の方向性が示されました。
 協議会として、このロードマップの基本的な取組の方向性について了承し、更に検討を進め、まとめて行くことを確認しました。

 ロードマップの基本的な取組の方向性についてその一部を紹介します。
①夢/やりがいの提示
 原子力は将来に向かい発展を続け、科学的、工学的に興味深く、社会に貢献しているなどの夢ややりがいを若い世代や社会が理解し共通の認識とするため、関係各機関がそれぞれ情報の発信、浸透に努めることが必要であり、更に、効果的効率的な取組のためには、中期的に仕組を構築し活動することが必要である。
 また、国際的に活躍する人材の育成についての検討が必要である。
②人材育成
 エネルギーや科学に対する興味の育成、原子力界への志向の動機付け、原子力に関する科学・工学教育、科学的探究、技術の維持・継承・発展を支えるため、国は教育プログラムを継続実施するとともに、有効性を検証し、継続的改善に努めることが必要である。また、産業界は、講師派遣、施設見学会、産業説明会などにより教育界の人材育成を支援することが必要である。
 さらに、産学官が連携し司令塔となる推進組織や国際人材育成についての検討が必要である。
③理解と信頼の獲得
 原子力界は人材育成の観点から、各セクターそれぞれが自主的あるいは連携して実施している安全・安定運転、技術開発、保全、安全文化に関する活動の状況を社会に情報提供するとともに、講師派遣、施設見学会開催など体験と学習の機会を提供する。また、効果を把握し、継続的改善に努めることが必要である。

本報告書は、7月頃に印刷、発表する予定です。

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