第68回IAEA総会への参加とブース展示 (2024.09.16~20)
当協会は、2024年9月16日(月)~20日(金)の期間、オーストリア・ウィーン市のVienna International Centre(VIC)で開催された国際原子力機関(IAEA) の第68回総会にオブザーバー(JAIFは日本で唯一IAEAの諮問的地位を保有)として参加するとともに、政府および民間関係機関と連携協力のもとでの日本ブース展示をとりまとめ、わが国の原子力についてアピールを行いました。
今年もパネル展示と大型モニターでの動画放映を中心としたブースを展開し、脱炭素化に向けた原子力の先端技術として国内の先進炉開発の状況や今年25周年を迎えた放射線利用の国際協力枠組みであるアジア原子力協力フォーラム(FNCA)の成果、福島第一原子力発電所におけるALPS処理水放出、燃料デブリの試験的取り出しの説明を行いました。
また、多くのブース訪問者との交流を深めるため、昨年の米国ブースの取り組みを参考とした日本バージョンのQuiz Challengeを4回実施し、日本の原子力事情を知ってもらう良い機会となりました。
【日本ブース展示】
参加機関
- 公式参加機関(9):内閣府、文部科学省、経済産業省、日本原子力研究開発機構(JAEA)、東京電力HD、日本原子力産業協会(JAIF)、東芝ESS、日立GE、三菱重工業
- 部分参加機関(3):外務省、国際廃炉研究開発機構(IRID)、福島国際研究教育機構(F-REI)
基本テーマ
Cutting-edge Nuclear Technologies in Japan
(日本における最先端の原子力技術)
展示内容
1.パネル展示
・内閣府 FNCA: A Quarter Century of Asian Nuclear Cooperation
・文科省/JAEA R&D of Advanced Reactors for Carbon neutrality Realization
・資源エネルギー庁 Developments in Japan’s Nuclear Energy Policy
・資源エネルギー庁/東京電力HD The current situation at Fukushima Daiichi NPS
・三菱重工業 Development of Advanced Reactors
・東芝ESS Next Generation BWR: iBR
・日立GE New Technologies in Hitachi-GE Nuclear Energy
2.動画放映
- 各機関からの原子力イノベーション関連映像
- 福島第一原子力発電所および福島復興関連映像
- 国際協力・人材育成関連映像
3.特設サイト
今年も「Green Exhibition」促進のため、紙資料の配布は必要最低限とし、日本ブース資料をダウンロードできる特設ウェブサイト(*)を設けました。また、サイト周知のためにビジネスカードを現地で配布しました。
*URL: https://www.jaif.or.jp/IAEA2024/
オープニングセレモニー
オープニングセレモニーでは今年の日本政府代表である上坂充原子力委員長、JAEA舟木理事、F-REI山崎理事長が臨席され、上坂原子力委員長から、原子力エネルギー利用による発電に留まらず、放射線技術の応用など原子力技術の潜在力は極めて大きい。脱炭素化の推進等、エネルギー情勢の変化に応えるためにも、原子力のイノベーションを促すことは重要との挨拶がありました。さらに、福島県浜通りの日本酒で増井理事長が乾杯し、福島の復興についてもアピールしました。
来訪者
5日間を通しての展示ブース来訪者は約660名でした。主な来訪者は、上坂原子力委員長、ほかサイドイベントに登壇された桜井柏崎市長や米国ブースでのイベントに登壇された近畿大学若林教授ほか、主要原子力発電国や新規導入国、その他開発途上国の各国代表団、IAEA職員・コンサルタント・専門家等でした。
■関連のWEB原子力産業新聞記事
IAEA総会が開幕 上坂原子力委員長が処理水の海洋放出の安全性を強調(2024.09.18)
■関連リンク
経済産業省 9月26日 「第68回国際原子力機関(IAEA)総会において、サイドイベント「東京電力福島第一原子力発電所の廃炉と福島の復興」を開催しました」
以上
お問い合わせ先:国際部 TEL:03-6256-9313(直通)