原子力、放射線、エネルギーを楽しく学ぶ!「夏のリコチャレ2024東京都市大学実験室見学会」を開催 (報告)
日本原子力産業協会は、東京都市大学(以下、都市大)原子力研究所(神奈川県川崎市)と協働し、8月20日(火)に、都市大原子力研究所にて「リコチャレ2024東京都市大学実験室見学会」を開催、中学生・高校生24名と保護者15名、計39名が参加しました。
このイベントは、中学生・高校生および教員・保護者を対象に、夏休み期間中に理工系人材を増やす事を目的とした内閣府・文部科学省・経団連共催の取組である「理工チャレンジ ~夏のリコチャレ~2024」のプログラムの一つです。
職場見学・仕事体験・技術者や研究者との交流など、理工系の仕事や将来に触れられる「理工系の未来を探すイベント」として、原子力産業へ興味を持ってもらう事を狙い、「第一部:原子力・放射線の基礎知識」「第二部:エネルギーミックスを学ぶ」「第三部:原子力・放射線分野のお仕事紹介」の3部構成としました。
第一部では、原子炉室やタンデム加速器見学、原子炉運転シミュレータのデモ、霧箱実験での放射線の飛跡観察等を実施、その後の座学では、原子炉の概要や霧箱の原理、また、かつて原子炉を使い中性子を照射してがんの治療を行っていた事などが都市大・原子力安全工学科 羽倉准教授より紹介されました。
続く第二部では、様々な発電方法のメリット、デメリットを説明の後、「エレクトロネーション エネルギーミックスボードゲーム」(当協会制作)を、中学生・高校生24名が年齢別の4つのチームに分かれてプレイしました。第三部では、原産協会より原子力関連の仕事は発電のみならず、幅広いフィールドがある事を紹介しました。
また、第二部のゲーム時間中、保護者の方々と都市大教員とのQAタイムを実施しました。保護者の方からは、「最近の研究で原子力安全はどのくらい進展しているのか?」「核融合炉の開発は現状どうなのか?」また、「もんじゅ等、高速増殖炉は今後どうなるのか?」等の質問があり、佐藤教授・原子力研究所長他、見学にご対応してくださった先生方にお答えいただきました。
参加者からは「授業で習った放射線(の飛跡)を実際に見ることができて良かった」「霧箱実験での放射線の飛跡はいつまでも見ていられた」「こんなに放射線が普通にあると知って驚いた」などの感想が寄せられました。また、エネルギーミックスをテーマとしたボードゲームはたいへん盛り上がり、夢中になって取り組む姿が見られました。
原産協会では、今後も中高生の皆さんが、原子力産業分野に興味・関心を持ち、将来の自分をしっかりイメージして、原子力を含む理工系への進路選択を応援していきたいと考えています。学生と会員企業・機関の橋渡役として、「理工チャレンジ~夏のリコチャレ」への参加や関連大学、会員企業・機関の紹介等を実施し、将来的に産業界の人材確保に寄与する活動を実施してまいります。
〇東京都市大学原子力研究所について
1960年、当時の武蔵工業大学に原子力研究所を開所、研究炉「武蔵工大炉」が設置され1963年初臨界、2003年廃止措置を決定。2009年に武蔵工業大学と東横学園女子短期大学が統合し「東京都市大学」に校名変更。
問い合わせ先:人材育成部 jinzai@jaif.or.jp
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