東京都市大学 世田谷祭「サイエンスカフェ」開催に協力しました。(報告)
東京都市大学世田谷キャンパスにて11月2日(土)、3日(日)の二日間、大学祭(世田谷祭)が開催され、期間中、原子力安全工学科原子力耐震構造工学研究室の学生有志等が「サイエンスカフェ」を開催しました。
サイエンスカフェは、「原子力エネルギーの魅力を伝え、原子力のイメージ向上を図りたい」「老若男女問わす来場者が見込まれる世田谷祭において、様々な観点から原子力エネルギーの魅力を伝えると同時に、我が国のエネルギー問題について考えていただく機会にしたい」と、原子力関連の展示とカフェを合体させた「交流の場」として、2015年から継続、今回は7回目の開催となりました。(台風被害、コロナ禍の影響を受けた2019年、2020年、2021年は大学祭の対面開催が中止だったため、サイエンスカフェも中止)原産協会は、この産学連携の取り組みである「サイエンスカフェ」開催に、初回(2015年)から協力しています。
今回、原子力・放射線関連企業・機関からは、公益社団法人日本アイソトープ協会、株式会社アトックス、株式会社木内計測、東京電力ホールディングス株式会社、東京ニュークリア・サービス株式会社、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、日立GEニュークリア・エナジー株式会社(50音順)が参加しました。
日立GEニュークリア・エナジーのブースでは、新型炉開発の取組みの紹介や模型(BWRX300)の展示、また、東京電力福島第一原子力発電所の原子炉格納容器内部調査用ロボットのデモ機を展示し、希望者にはロボットを動かす体験もしていただき、廃炉作業に係るロボットの調査活動を体感していただきました。日本アイソトープ協会のブースでは、放射線測定を体験してもらい、放射線が身近にある事や放射線が暮らしの中で役立っている事などを紹介し、放射線に関する一般向けの冊子の配布を行いました。アトックスのブースでは、福島第一原子力発電所で運用されている遠隔操作ロボットのデモを行い、木内計測では、原子力発電所で使用されている計測器の調整模擬体験、東京ニュークリア・サービスでは、放射線のシミュレーション解析の体験、東京電力ホールディングスでは、化学分析スマートグラスの模擬体験など、日本原子力研究開発機構では、原子力利用に向けたこれまでの取組の説明などを行いました。
前回に続き、企画・運営を担当した学生達が取り組む研究についてもコーナーを設け、ポスター(AIを用いた地震後の各種機器損傷判定における定量的推定の検討など)や免震構造と耐震構造の比較を実感できる模型によるデモンストレーションを行い、原子力発電所の耐震設備についても知っていただく機会としました。
来場者の中には、2015年に「サイエンスカフェ」を初めて企画・運営したメンバー他、代々この企画を受け継いで実施してきた先輩達の姿もありました。また、「原子力に興味があるので来た」という高校生も多く、運営する学生たちの話に熱心に耳を傾けていました。
原子力安全工学科では、「サイエンスカフェ」の他に、閃源会(学科の学生有志組織)および学科教員によるイベントも同時に開催されており、それぞれの来場者増のため、全ての会場を巡ると特典がもらえるスタンプラリーも実施しました。
2日間で約500名の来場者があり、来場者対象のアンケート結果では、98%が「今後もサイエンスカフェに参加したい」と回答、また、「日本のエネルギー源に必要である事がわかった」「原子力イコール怖いものという先入観があったが企業から話を聞いて社会貢献度をとても感じた」等、肯定的なコメントを多くいただきました。
「サイエンスカフェ」は、一般の来場者、学生、原子力産業の企業、組織間のコミュニケーションの場として、重要な役割を果たしています。また、大学での学びについて、直接、学生と高校生の参加者が気軽にやり取りすることができ、オープンキャンパスのような一面も持ち合わせています。原産協会では、引き続き、このような産学連携の原子力産業への理解の場、また、人材確保に繋がる活動の支援を行ってまいります。
問い合わせ先:人材育成部 jinzai@jaif.or.jp
【原子力耐震構造工学研究室】
【日立GEニュークリア・エナジー株式会社】
東京電力福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器内部調査用ロボットのデモ機を展示、希望者は操作も体験
【株式会社アトックス】
遠隔操作ロボットが参加者の選んだ積み木を持ち上げて、裏面に記載された番号の景品がもらえるゲームを実施、子供たちに大人気でした!
【東京電力ホールディングス株式会社】
化学分析用スマートグラスを体験する参加者
【東京ニュークリア・サービス株式会社】
放射線のシミュレーション模擬解析に挑戦する参加者
【株式会社木内計測】
発電設備での計測の必要性の説明を受け, 調整を体験する参加者
【公益社団法人日本アイソトープ協会】
放射線測定は初体験!という参加者が多かった。
【国立研究開発法人日本原子力研究開発機構】
様々な研究開発について参加者に紹介
【会場全体】
お問い合わせ先:人材育成部 TEL:03-6256-9315(直通)