IAEAのグロッシー事務局長、ロシアのプーチン大統領と会談。ウクライナにおける原子力事故防止への協力、ザポリージャ原子力発電所(ZNPP)の原子力安全/セキュリティ保護エリア設定を呼び掛け
IAEAのグロッシー事務局長、ロシアのプーチン大統領と会談。ウクライナにおける原子力事故防止への協力、ザポリージャ原子力発電所(ZNPP)の原子力安全/セキュリティ保護エリア設定を呼び掛け
(現地時間2022年10月11日)[仮訳]
ラファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長は本日、ウクライナにおける軍事紛争中の原子力事故防止に向けたIAEAの努力の一環として、ロシアのウラジミール・プーチン大統領と会談し、ザポリージャ原子力発電所(ZNPP)周辺に原子力安全/セキュリティ保護エリアを設定することが急務であると強調した。
先週、グロッシー事務局長はキーウでウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談したが、本日のサンクトペテルブルクでのプーチン大統領との会談に続いて、今週後半にもウクライナで再び会談する予定である。
ここ数週間、事務局長は、数か月の間に欧州最大の原子力発電所ZNPP周辺で砲撃があったことを考慮して、そのような保護エリアの設定合意と早期実施のためにウクライナとロシアの双方と集中的な協議を行っている。
グロッシー事務局長は、「ZNPP周辺地域やその他の地域の状況は、原子力の安全とセキュリティをも脅かす軍事攻撃が頻発するなど、ますます危険で不安定かつ困難になっている」とし、「今はこれまで以上に、この非常に困難な時期に、ZNPP周辺に保護エリアを設定しなければならない。これ以上時間を失うわけにはいかない。この悲惨な紛争の中で、ウクライナ内外でさらに多くの困難と苦しみをもたらす可能性がある原子力事故が起きないよう、全力で支援しなければならない」と語った。
ザポリージャの原子力安全、セキュリティ、保障措置の現況
―IAEA事務局長による第2回サマリーレポート(2022年9月6日発表)から抜粋―
※日本原子力産業協会は、ウクライナの原子力発電所及び都市名等の名称については、ウクライナ語および表記・発音に基づく以下の表記を使用します。
フメルニツキー、リウネ、南ウクライナ、ザポリージャ、チョルノービリ(チェルノブイリ)、
キーウ(キエフ)、ハリキウ(ハリコフ)
※ロシア軍によるチョルノービリ原子力発電所の占拠期間:2022年2月24日~2022年3月31日
ロシア軍によるザポリージャ原子力発電所の占拠期間:2022年3月4日~
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